今回は「点検口と間違えて排煙口を開けたときの対応」について解説します。
ぼくはビルメン歴7年目で、副責任者も担当しています。
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【状況】間違えて排煙口を開けてしまった!
ある日、ぼくは業者による天井裏の機器点検の立会いがありました。
ぼくが一瞬だけ目を離すと、業者は天井にある排煙口を開けていました。
排煙口を開けるときは「壁の排煙口ボタンを押す」や「垂れ下がっている排煙口ひもを引く」必要があります。
排煙口が開いたことで、排煙機も運転しました。
【原因】点検口と間違えたから
業者によると「点検口」と間違えて開けてしまったとのことでした。
天井には「点検口」と「排煙口」があります。違いを比べました。↓↓
名称 | 外観 | 用途 | 開ける方法 | 設備の連動 | 見分け方 |
---|---|---|---|---|---|
点検口 | 四角いパネル | 天井裏の確認 | カギで開ける | なし | カギ穴がある マイナスドライバーで 開けるようなネジがある |
排煙口 | 四角いパネル | 火煙の排出 | 排煙口ボタンを押す 排煙口ひもを引く | 排煙機の運転 (連動停止中は連動運転しない) | カギ穴がない 表面に小さなボタンがある |
【対応】連動停止・排煙機の停止・排煙口を閉じる
さて、間違えて排煙口を開けてしまったので一つずつ復旧を進めていきます。
以下の手順で設備を復旧していきます。↓
- 連動停止
- 排煙機を停止
- 排煙口を閉じる
①連動停止
はじめに「連動停止」をします。
点検や誤報(誤操作で発生した警報)のときに連動停止をします。
他の消防設備が一斉に作動しないようにする目的です。
ただし、本当に火災のときは「連動停止」は禁止!
例えば「感知器が作動→非常放送が鳴る」という流れも止めてしまいます。
火災かもしれないのに、非常放送が鳴らないため大変危険です。
こうした事態を避けるため、連動停止は注意して使います。
②排煙機を停止
次は「排煙機を停止」します。
運転した排煙機からは、とても強い風が吹き出しています。
バランスを崩したり、部品が飛んできてケガの恐れもあります。
危険な機器なので注意が必要です。
③排煙口を閉じる
最後に「排煙口を閉じる」作業をします。
排煙口スイッチの操作で、次のように開閉できます。
- 押す:排煙口が開く
- 引く:排煙口が閉じる
排煙機を運転したまま、排煙口を閉じてはいけません!
負圧によりダクト(風が通る管)が潰れることがあります。
必ず排煙機を停止したあとに排煙口を閉じます。
【まとめ】慌てて排煙口を閉めないこと!
今回は「点検口と間違えて排煙口を開けたときの対応」について解説しました。
排煙口を開けると、連動して排煙機が運転します。
排煙機が運転したまま排煙口を閉じると、ダクト(風が通る道)がつぶれる恐れがあります。
慌てて閉めないで、一つずつ復旧するようにしましょう!
この体験談の他にも、ぼくの「7年間の体験談」がまとまった記事も読んでみてくださいね!↓↓
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