今回ご紹介する本は「話すチカラ」。
明治大学文学部教授の齋藤孝さん×TBSアナウンサー安住紳一郎さんが“話すこと”をテーマに熱く語られています。
・話下手で会話が盛り上がらない
・思っていることをうまく伝えられない
・話し上手になりたいけどコツがわからない
という悩みを持つ人にはおすすめの本です。
本記事では、「話すチカラ」の面白かった点や話下手の私が参考になった点をお伝えしていきます。
本の概要
明治大学の後輩に向けて講義をした様子を書籍にしています。
「わかりやすい話し方」や「人間関係がうまくいく話し方」など、具体的なコツが話のプロの視点から語られています。
まるで自分も講義を受けているかのような感覚で、非常にサクサクと読める本です。
話す“テクニック”でなく話す“チカラ”なのが面白い
私が一番面白いなと感じたのが、タイトル。
物凄くシンプルなタイトルには、齋藤さんと安住さんの「話すことへの情熱」、「対話することの面白さ」があるのだと思います。
本書冒頭でも安住さんがコミュニケーションの基本について、このような発言をしています。
まずは自分が燃え上がり、なるべくたくさんの炎を相手に与える。そして、相手からもたくさんの炎をもらいながら話す。
安住紳一郎
安住さんも齋藤さんもどちらも話すことに関するプロフェッショナル。
本を通して、話すプロのチカラの源にある「真剣に話すことを探求する熱い心」がひしひしと伝わってくるのも面白いポイントです。
ここからは話下手の私がなるほどなぁと学んだ点についてお伝えします。
話は15秒1セットが基本である
人にものを伝える上で話は15秒が基本単位なんだそう。考えたこともなかった。
たった15秒?と思うかもしれませんが、実際に自分で話してみると意外と長いことがわかります。
試しに「昨日食べた夕飯について友人に伝える設定」で、15秒で話しきるパターンと30秒でだらだらと話すパターンを言ってみてください。
30秒も話していると聞いている側からしたら何を伝えたいのかわからなくなってきませんか?
人間の集中力は15秒しか持たないらしく、安住さんは司会進行を行う際に必ず15秒単位で話す内容を構成しているそうです。
15秒スピーチはわかりやすく話す練習にもうってつけ。私も本を読んでから実践しています。
普段から練習していないと「えーっと…」「まあ」といった余計な言葉が入ってしまうんですよね。自分の考えをうまく伝える訓練にもなるのでおすすめです。
段取りよく話すのが話し上手
対人関係のコミュニケーションでは段取りよく話す&聞くことが大切。
うまく活用できると相手を楽しい気分にさせて、会話が盛り上がります。
わかりやすい例えが「マツコの知らない世界」というテレビ番組。
毎回ニッチなジャンルの専門家が登場して、自分の興味ある世界についてプレゼンしていく作りになっています。
あの番組のように、話す側はテンポよくマツコさんに伝え、マツコさんは相づちを打つだけじゃなくて、あえて何も話さないタイミングを作るなど工夫があります。
編集がされているとはいえ、視聴者が飽きずに面白く感じる会話のテンポを感じられます。
私も自分の専門外の話題が出てきたときに、うなずく+もっと相手が話したそうにしている話題を質問してみると、相手が嬉しそうに話してくれました。
まとめ
今回は「話すチカラ」の内容や面白いポイントについてお伝えしました。
本の後半には2人が日本語の魅力について話しているシーンもあり、話すことの奥深さにも触れられる一冊です。
話下手の人はぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?それではこのあたりで失礼します。