今日読んだ本は『自分の小さな「箱」から脱出する方法』。
”すべての悩みは対人関係”というアドラーの言葉にあるように、私たちは日常的に人間関係に悩まされています。
「上司の性格が悪くて困る」「子供が言うことを聞いてくれない」「恋人と上手くいかない」
こうした悩みの本質は自分にある。
本書では”箱”を通じて、本質を教えてくれます。
・人間関係で悩んでいる
・コミュニケーションがうまく図れない
・職場の人間が思うように機能してくれない
📖この記事を書いてる人📖
年間0冊の読書嫌いから月20冊の読書好きになった26歳男性。
「読書嫌いへ自由に楽しむ面白さを!」をコンセプトにブログで本の魅力を発信しています。
箱はどこにあるのか?
そもそも”箱”とは何か?本書では
「箱という名の自己欺瞞の世界」
と表現しています。そして、箱は自分にも相手にもあり、どこにいても離れることはないのだそう。
自己欺瞞(じこぎまん)
自分で自分の心をあざむくこと。 自分の良心や本心に反しているのを知りながら、それを自分に対して無理に正当化すること。
引用:デジタル大辞泉
本書で言っている箱は単にBOXに入っているイメージとは異なるように思います。
私は、どちらかというと箱に入ってる状態は、檻の中にいるのと近い状態かなと感じます。
無罪なのに檻に連行されて、見世物にされてしまいます。
私のイメージですが、BOXの箱(一般的な考え)と本書で言う”箱”の違いはここにあると思います。
・罪がなくても誰にでも入る可能性がある
・連行されたように感じるが、実は自ら入っている
・鍵がついて脱出不可能に見えるが、誰にでも出られる
そして一番厄介なのは、”箱の概念”を理解することと”箱から脱出”することはまるで違う点です。
一読してわかった!と感じても、現実世界ではまた箱に入ってしまう…そう簡単な話ではないのです。
道に背けば自分を正当化する
私が”箱脱出”を困難に感じた理由は、道理に近いものを感じたからだと思います。
道理というのは、人としてどうあるべきか、のことです。
論語を読めば、その通りだなと思う。でも実際に生活で応用するのは難しい。不思議と似たものを感じます。
目の前にいるのは人か物か
本書の巻末には「箱の意味」と「どう生きるべきか」が書かれています。
印象に残っている文章を2つ紹介します。
・他の人々に抵抗するのをやめたとき、箱の外に出ることができる。
・箱の中に入っているといって他人を責めるな。自分自身が箱の外に留まるようにしろ。『自分の小さな「箱」から脱出する方法』より引用
人間関係においても大切なのは
・謙虚であれ
・おごるな
・誠実であれ
・利他であれ
といった人を思いやり、きちんと人として見ることにあるのだと思います。
かの有名な一冊、D・カーネギー著『人を動かす』にもこう書かれています。
相手を非難してもはじまらない。非難は、どんな馬鹿者でもできる。理解することに努めなければならない。懸命な人間は、相手を理解しようと努める。
『人を動かす』より引用
「自分が相手の立場であったらどう考えるだろう」と思いを巡らせた瞬間こそ、箱が、檻が消え去っているときなのでしょう。
余談ですが、本書が気になる方は『人を動かす』を併せて読むことをおすすめします。おそらく自分の思考の幅が広がる感覚を得られるはずです。
また、『人を動かす』を読了済で本書がまだ、という人も本書から学べる部分は多いかと思います。
『人を動かす』は、amazonオーディオブック の”聞く読書”にも対応しています。読書嫌いの方もぜひこの本は知っておいていただきたいです。
箱の内側を見るか外側を見るか
今回は『自分の小さな「箱」から脱出する方法』をご紹介しました。
人に動いてもらいたければ、まず自分が動く。相手に理解してもらいたければ、まず自分が心を開く。
当たり前だけれど、なかなか実践できていない大事なことを教えてくれる一冊でした。
よかったら読んでみてください。それではこのあたりで失礼します。